2025年9月27日に、自民党総裁候補者に対して2ちゃんねるの創始者である「ひろゆき氏」が質問を投げかける討論会がありました。
本記事では、各候補者の回答やスタンスについてまとめます。
目次
結論(最速で知りたい人向け)
- メガソーラーは全員が「拡大ブレーキ派」。賛成トーンはゼロ
- スパイ防止法は賛否分裂。賛成(高市・小林)/慎重・現行法で対応(茂木・林)/“中身次第”で検討(小泉)
- パチンコは全員「法律上はギャンブルではない」。ただし依存症対策・透明化は強化すべきで一致
- 尖閣は「日本固有・領土問題なし」で全員一致。竹島は「日本の立場を国際社会へ主張」で一致しつつ、高市は「竹島の日に大臣出席」を踏み込み提案
- 炎上耐性(無茶ぶり対応力)は、即答の切れ味と踏み込みで差が出た
1. メガソーラー──「増やせ」ゼロ。「立ち止まれ」だらけの異常事態
論点の土台
太陽光の大量導入は面積依存・変動電源・特定国サプライ依存・廃棄リスク・立地災害リスクが裏腹
一方でAI・データセンター時代、電力需要は増加見込み。再エネも原子力も“どれも要る”が前提
候補の即答要旨
- 小泉進次郎:再エネ推進だが「地域共生できない/環境破壊的案件は不可」。規制が追いつかない所は強化
- 高市早苗:明確に拡大反対。土砂災害・森林伐採・パネルの有害物質を問題視。原発再稼働・次世代炉・核融合へ。太陽光はペロブスカイトなど新技術シフト評価
- 林芳正:再エネは重要。ただし初期FITの単価は高すぎた。廃棄の出口戦略が未整備。「そろそろ立ち止まる」
- 小林鷹之:太陽光は限界。高コスト・不安定・特定国依存・廃棄・アセスは慎重で「ここで止まるべき」
- 茂木敏充:電力は必要だがメガソーラーは例外的。「これ以上は増やせない」。生態系・依存リスクを懸念
2. スパイ防止法──賛否真っ二つ。自由か安全保障か“線引き”の本気度
候補の即答要旨
- 賛成派:高市早苗(制定必要、外国代理人登録法もセット)、小林鷹之(FARA型登録で対抗力)
- 慎重派/現行枠で対応:茂木敏充(まず体制整備。法律だけ作っても機能しない)、林芳正(特定秘密保護法・セキクリで対応可。中国法のような過度に広い定義はNG)
- 中間:小泉進次郎(必要性は共有。ただし“中身次第”。まず同盟国連携・5アイズ連携の文脈で丁寧に検討)
3. パチンコはギャンブルか──全員「法律上はノー」。でも逃げ道は塞ぎたい
候補の即答要旨
- 全員:法律上は遊技(ギャンブルではない)
- 共通:依存症対策、透明化の強化は必要
- 小泉進次郎:競馬(ネット販売で地域経済に寄与)にも触れ、適切な依存症対策を強調
4. 尖閣・竹島──常套句を超えた“踏み込み”はあったか
共通見解
- 尖閣:日本固有の領土、領土問題は存在しない
- 竹島:日本の立場を歴史・国際法に基づき主張し続ける
候補の踏み込み
- 小泉進次郎・小林鷹之:同盟国連携の強化、抑止・監視の継続を明言
- 高市早苗:「竹島の日」に大臣出席を明言。配慮より原則の姿勢
- 林芳正・茂木敏充:国際社会への情報発信・外交での主張継続を強調
5. テーマ別・候補者スタンス早見表
テーマ | 小泉進次郎 | 高市早苗 | 林芳正 | 小林鷹之 | 茂木敏充 |
---|---|---|---|---|---|
メガソーラー | 推進はするが規制強化・環境配慮前提 | 拡大反対。原発・次世代炉・核融合へ | 重要だが立ち止まる。廃棄課題を指摘 | 限界、ここでストップ。依存・廃棄・アセス慎重 | 例外扱いで拡大反対。生態系・依存リスク |
スパイ防止法 | 必要性共有、“中身次第”。5アイズ連携視野 | 制定賛成。外国代理人登録も | 現行枠で対応可。過広な定義は否定 | 制定賛成。FARA型登録で対抗 | 体制整備が先。新法は当面不要 |
パチンコ | 法律上はノー。依存症対策 | 同左 | 同左 | 同左 | 同左 |
尖閣 | 日本固有・領土問題なし。抑止・連携強化 | 同左 | 同左 | 同左 | 同左 |
竹島 | 国際社会へ主張強化 | 「竹島の日」に大臣出席すべき | 国際発信継続 | トップ同士で強いメッセージ | 歴史・国際法に基づき主張継続 |
小泉進次郎のズレた発言集

1. 「自分以外に投票してください」→“自分以外を指さす”のくだりで混乱気味
- 番組終盤、ひろゆき氏が「自分以外で総理大臣になってほしい人を指さしてください」と無茶ぶり。
- 候補全員が「え、難しいな」「決まらないな」とざわつく場面で、小泉氏も ペンをカチカチしながら困惑した様子。
- 他の候補は淡々と受け止めたが、小泉氏だけ妙に落ち着きがなく、「えっと…」「あの…」と挙動が印象的に残った。
2. パチンコ論で“競馬”を引き合いに出す場面
- 「パチンコはギャンブルですか?」という質問に対し、他候補は「法律上は遊技」「依存症対策が重要」と端的に回答。
- 小泉氏は 農水大臣としての競馬(馬券ネット販売)の話を突然持ち出し、地方経済への寄与まで語り出した。
- 質問の趣旨(パチンコ依存や規制問題)からズレた“マイストーリー”を展開。
3. スパイ防止法で“野党提案”に言及
- 小泉氏は「今の厳しい国際環境では必要性を共有する」としつつ、
「野党からも提案がある」とわざわざ強調。 - 他候補は「制定すべき」「現行法で対応可」と明快に答えたのに対し、
小泉氏は“検討”に逃げる形になり、やや腰が引けた印象。
4. 全体的な“答え方の癖”
- 他候補が端的に30秒回答を意識する中、小泉氏だけ抽象的で回りくどい表現が多い。
- 「国民のために党内エネルギーを使う」「価値観を共有しない国からの介入リスクは拡大」など、キャッチフレーズ調だが中身が薄い。
- ひろゆき氏の“即答圧”の前では空疎に響きやすく、SNSで「また進次郎ポエム」と言われがち。
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